拘束の前会長、横領認める、伊パルマラットの破産

http://www.cnn.co.jp/business/CNN200312300019.html

ミラノ(ロイター) イタリアの食品メーカー大手、パルマラットの粉飾会計疑惑で、財務文書偽造に絡む詐欺容疑などで27日拘束された創業者のカリシュト・タンツィ前会長(65)の弁護士は29日、前会長が数億ユーロ相当の横領を認めたと述べた。


司法筋は、ロイター通信に対し、前会長は財務文書偽造も認めたと語った。ミラノの刑務所内で29日実施された聴取でこれらの不正行為を明らかにした。パルマラットの幹部の名前を使って横領した金額は5億ユーロ(約675億円)で、パルマラットの資金を一族が経営する観光会社ら他企業に振り向けたという。


司法当局は粉飾による欠損金は100億ユーロ(1兆3300億円)に上るとも疑っている。同社役員約20人も捜査している。事件は今後、同社役員、監査役、米大手を含む取引先銀行などに波及しかねない様相。


パルマラットは乳製品などを生産、30カ国に従業員3万5000人を抱える。カリブ海ケイマン諸島の子会社の財務書類が虚偽であることが判明し、タンツィ氏は15日、辞任した。


パルマ地裁は27日、パルマラットの事実上の破産を宣告している。

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20031230AT2M3000130122003.html