ムーディーズ、米AT&Tを「投機的水準」に格下げ

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20040730AT2M3000D30072004.html

 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは29日、米長距離通信最大手AT&Tの長期債務格付けを「Baa2」から2段階引き下げ、投機的水準の「Ba1」にすると発表した。ムーディーズは「競争の激化で、収益の低迷が予想以上に長引いている」と説明した。

 AT&Tは売上高の4分の1を占める家庭向け電話事業からの撤退を22日に発表、残る企業向けも減収に歯止めがかからない状況。格下げが資金調達コストを高め、今後の設備投資などに影響する可能性がある。AT&Tは「財務内容は健全で、継続的にキャッシュフローを生み出せる」と反論した。AT&Tは1984年の地域通信分割まで世界最大級の民間企業だった。その後の通信自由化の中で存在感が低下し、今年4月には米株式市場の代表的な指標であるダウ工業株30種平均の構成銘柄から除外された。投機的水準への格下げは同社の凋落(ちょうらく)ぶりを改めて印象づけ、再編の引き金になるとの見方もある。

ダウ30種から外されたのも財務的な理由があってのことか?