石播、石炭火力発電所の二酸化炭素を全量埋設・貯蔵

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20041017AT1D1503E15102004.html

 石川島播磨重工業と財団法人・石炭利用総合センター(東京・新宿)は、石炭火力発電所から大量に排出される二酸化炭素(CO2)を効率良く回収する新技術を開発した。発生するCO2の全量を回収し、液状にして地中に埋め込み、大気中への排出をゼロにする。第1号プラントを2006年からオーストラリアで建設する。温暖化ガスの削減を義務付けた京都議定書の発効を控え、CO2の固定化は国内排出量の3割近くを占める電力業界などの需要が見込めると判断。内外での普及を目指す。

 新技術は「酸素燃焼法」と呼ばれる手法を取り入れた。石炭だきボイラーの最適なシステムとして新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)の補助も受けて研究開発を進めてきた。オーストラリアのプラントは、現地電力会社CSエナジークインズランド州)のカライド発電所にある発電能力3万キロワットの発電設備を改修して建設する。06年に工事を開始し、08年に完了させる計画だ。改修費用は40億―50億円。