スイス国民投票、胚性幹細胞の研究を容認

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20041129AT2M2900129112004.html 

ジュネーブ=市村孝二巳】スイスは28日実施した国民投票でヒトの受精卵から取り出した胚(はい)性幹細胞からさまざまな細胞や組織をつくり出す研究を容認する法律案を賛成多数で可決した。胚性幹細胞の研究はパーキンソン病や糖尿病などの再生治療に道を開くと期待されている。賛成票66.4%に対し反対票は33.6%にとどまった。

 胚性幹細胞の研究が本来の病気治療の目的から逸脱すればクローン人間の誕生にもつながりかねないため、同法案はクローン人間の生成を禁止している。投票結果を受けて連邦政府のクシュパン内相は「国民が研究者の倫理を信頼した結果だ」との見解を示した。

 同時に投票した連邦政府と州政府の役割分担を見直し、財政を適正化する憲法改正案も64.4%の賛成多数で可決。2006年までの時限措置となっていた連邦政府の直接税と付加価値税の徴税権限を2020年まで延長する法案についても73.8%の賛成多数で可決成立した。

http://www.cnn.co.jp/science/CNN200411290013.html